開業までの具体的な順序
融資を受ける場合に辛いこと
いま既に収益基盤がある人にとっては影響が少ない話ですが、脱サラ等で収益基盤が無く、融資を受ける人にとってとても辛い順序があります。それは...
融資前に物件を決めることです。
私が受けた融資は信用保証協会の創業融資でしたが、
- 融資は物件を決めてから
- 物件が変更になったら再審査
と言われました。
理由は立地や賃料条件が変わると収支計算が大きく変わるからとのことでした。
でも考えてみてください。
●先に物件を決める
↓
●審査前に入居費用支払
↓
●審査の間も家賃発生
↓
●審査落ちたらどうする?
かなり無理のある段取りです。
私の場合でも、入居費用で100万円弱を払いました。自己資金はありましたが、自己資金だけでは到底足りない状況でした。
融資NG=開業NG
の状態です。やむを得ず入居費用100万円は審査前に先払いしました。もし審査NGであれば、100万円をドブに捨てる覚悟で払いました。
この流れの違和感は何度も保証協会の担当者に確認しましたが、私を担当してくれた方の話では「みなさんそうしている」とのことでした。
物件を決めないと融資申込ができない
私が推奨する順序
私は下記の流れを推奨します。
-
開業を決意
-
色々なスタジオを見る
-
創りたいスタジオを明確にする
-
計画書に落とし込む
-
物件の目星をつける
-
内装業者さんと内覧
-
収支計算表を作る
-
物件の仮押さえ※
-
融資申し込み
-
オープン
8.物件の仮押さえの補足です。
お伝えの通り、融資申込段階で物件が決まっていなければなりません。本当は、物件の仮押さえや家賃発生時期の交渉が出来れば良いのですが、人気がある物件では不可能と思ってください。仮押さえや家賃発生時期の交渉(フリーレント交渉)が出来る物件は、比較的不人気の物件が多いです。不人気ということは、商売がしにくい…そんな物件で良いのか、など別の課題が発生します。
解決方法は大きく2つ考えられます。
【パターン1】
先に本契約を済ませて、融資NGだった場合は入居費用を捨てるか他の融資に再度チャレンジ。ただしその間、ずっとカラ家賃がかかる。
【パターン2】
物件の目星を付けて入居費用の見積を取得。融資申込を行い、融資が通れば本契約。ただその間に物件が埋まってしまったら再度物件探しから始めて、融資申込を行う。最悪これを複数回繰り返す。
どっちも辛いです。私は【パターン1】で突っ走りましたが、【パターン2】の方が安全ですね。
最悪な結末
以下は【パターン1】の最悪の結末です。
◆物件の初期費用を支払う
※内装工事も開始(パターン1の場合は融資が通るの前提です。だから少しでもカラ家賃のロスを無くすため内装工事同時に走ります。)
※内装工事は、発注時に50%支払・完了後に50%支払というパターンもあります。発注時の50%支払いが自己資金で難しければ内装工事は融資が通ってからですね。
↓
◆融資申し込み
↓
◆融資NG
こうなると…
融資承認前に内装工事も発注( ;∀;)
すなわち、最悪の結末とは、入居費用は支払い内装工事も進めたものの、融資がおりず、他から借り入れも出来ずに資金不足で開業できない場合のことです。
この場合、「物件の初期費用」、「そこまで進んでいた内装工事費用」という、負債のみ発生し、終了します。
そもそも融資NGということは、プロの目から見て「失敗する確率が高い」と言えるのかな。。そう考えれば、最低限の負債で止めてもらったと考えるしかないかもしれませんね(-_-;)
ちなみに私の場合は、融資申し込み1社目が希望額に届かず(500万円→350万円)、最悪な結末に片足入れました(笑)
そのあと、別の申込先に依頼して何とか不足の150万円準備が出来ましたが…。借入の詳細は後日改めてお伝えしますね。
この物件の部分の順序、何とかならないのだろうか。私の取った段取りが悪かったのだろうか。もし他に良い方法があったら、今後のためにもどなたか発信くださいm(__)m